「ノービスA・越智菜波選手が語る今シーズンへの挑戦」
- 5 日前
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先日、野辺山合宿を終え、7月末に大阪・関空アイスアリーナで開催されるジュニア強化合宿のメンバーに選出された越智菜波選手。7月20日に神宮アイススケート場で開催されたエキシビションでは、鮮やかな黄色の衣装をまとい、リンクいっぱいを使った伸びやかな滑りで観客を魅了した。
演技後、笑顔で取材に応じた越智選手は、今シーズンのプログラムに込めた思いや目標、憧れのスケーター、そして将来の夢まで、ひとつひとつの質問に真っすぐ答えてくれた。氷上で見せる力強く可憐な演技と、普段の明るく素直な人柄。その両方が印象に残るインタビューとなった。
スピード感あふれるノービスのフリーと笑顔のショート
今シーズンのプログラムについて尋ねると、越智選手は笑顔でそれぞれの魅力を教えてくれた。
「ノービスのフリープログラムは『死の舞踏』。岩本英嗣先生に振り付けをしていただきました。スピード感があって、とてもかっこいいプログラムです。曲も岩本先生が選んでくださったのですが、アニメ『メダリスト』の光ちゃんと同じ曲なので、光ちゃんみたいにかっこよく滑りたいと思っています。音楽とポーズがぴったり合うところを見ていただきたいです。」
一方、ショートプログラムは雰囲気ががらりと変わる。
「ショートは可愛らしいプログラムです。見てくださる方が楽しめるように、笑顔で滑りたいと思っています。」
今シーズンを彩る衣装にもこだわりがある。現在所有している衣装は6着。本日着用していた黄色の衣装もお気に入りの一着だという。衣装については、曲のイメージや希望する色を伝え、衣装製作を担当する方にお任せしている。その後、微調整をしながら完成させるそうだ。
目標は全日本ノービス表彰台、そして全日本ジュニアへ
今シーズンの目標は明確だ。
「全日本ノービスで3位以内に入って、全日本ジュニアにも出場したいです。そのためにジャンプだけでなく、スピンやステップも細かく練習しています。」
ジャンプでは、すでにトリプルアクセルを除く3回転ジャンプを習得しており、一番好きなジャンプはルッツだという。
昨シーズンを振り返ると、自身の成長として挙げたのはステップだった。
「最初は本当に苦手だったんです。でもコツコツ練習を続けて、少しずつ上手になったと感じています。もっと練習したら、もっと良くなると思っています。」
現在はジャンプの成功率向上にも力を入れている。
「練習のときから転ばないように、ひとつひとつきちんと着氷できるように意識しています。」
普段は学校へ行く前と放課後にリンクへ通い、およそ4時間練習。さらにバレエやダンス、トレーニングにも取り組む毎日だ。忙しいスケジュールの中でも、日曜日はバレエとダンスの合間に友達と遊ぶ時間を作るなど、上手に息抜きもしている。
羽生結弦選手への憧れから始まったスケート
越智選手がフィギュアスケートを始めたきっかけは、5歳の時にテレビで偶然目にした羽生結弦選手の演技だった。
「テレビをつけた瞬間に羽生結弦選手が滑っていて、ジャンプをきれいに跳んで、スケーティングもきれいで。本当に憧れました。」
その憧れが、スケートを始めるきっかけとなった。
6歳で初めて氷に乗った日のことも覚えている。
「結構、滑って怖かったけれど、楽しかったから、長い時間滑っていました。」
最初に通ったリンクはシチズン。氷の上で感じた楽しさが、現在まで続く競技人生の始まりとなった。
羽生さんへの憧れは今も変わらない。
「羽生さんがとても好きだから、プーさんも好きになりました。今も大好きです。」
実際に全日本選手権で羽生選手の演技を観戦したこともある。
「本当にすごかったです。」
一緒に練習をしたり、言葉を交わしたことはまだない。
「いつかそんな機会があれば嬉しいです。」
憧れの存在から受け取った感動を胸に、越智自身も見る人の心に残る演技を目指している。
憧れのスケーターから学ぶ表現力
スケートをしていて一番楽しい瞬間について尋ねると、素直な気持ちを語った。
「滑ること自体が本当に楽しいですし、ジャンプもできたら嬉しいから頑張っています。」
表現することも好きだという。
憧れのスケーターとして名前を挙げたのは、羽生結弦さんと住吉りをん選手だった。
住吉選手とはリンクで話す機会もあり、スケーティングについて教えてもらうことがあるという。
「『こうするともっと滑るよ』と教えてくださいます。」
将来どのようなスケーターになりたいかを尋ねると、2人の魅力を挙げながら答えた。
「羽生さんみたいにジャンプや表現など全部がかっこよく滑れるようになりたいです。そして住吉選手みたいに、いつも笑顔で、スケーティングも丁寧にできる選手になりたいです。」
ジャンプの力強さと、丁寧な滑り。その両方を兼ね備えたスケーターになることが、越智選手の目標だ。
大きな舞台へ向けた準備と挑戦
試合前は、コンディションを整えることを大切にしている。
「よく寝ることも大事です。果物が消化にいいらしいので、小腹が空いた時はバナナとかフルーツを食べています。」
大きな大会では緊張することもあるという。
「地方大会はあまり緊張しないけれど、全日本ノービスは結構ドキドキします。」
そんな時は、友達と話したり音楽を聴いたりして気持ちを落ち着かせている。
「静かだと余計に緊張してしまうので、友達と話したり、音楽を聴いたりして緊張をほぐしています。」
自分自身の気持ちと向き合いながら、大切な舞台に備えている。
これから挑戦してみたい技について尋ねると、目を輝かせながら答えた。
「トリプルアクセルです。」
さらに、4回転ジャンプへの憧れも口にした。
「まだやったことはないけれど、できたらかっこいいと思うので、頑張ってやりたいです。」
挑戦したい4回転ジャンプとしてトウループを挙げた。
高い目標を持ちながら、ひとつひとつできることを増やしている。
氷上とは違う素顔
リンクを離れると「結構、好奇心旺盛」だという越智選手。学校では友達と過ごす時間を楽しみ、クラスでも「元気な方」だと笑顔で話す。氷上で見せる真剣な表情とはまた違い、年齢相応の明るく無邪気な一面をのぞかせた。
越智選手には高校2年生の姉がいる。
「お姉ちゃんは運動は苦手だけど、勉強ができます。」
友達から顔が似ていると言われることもあるそうだが、姉は落ち着いた性格、一方の越智選手は明るく元気な性格と、それぞれ違った個性を持っている。
競技から離れた時間には、友達との交流も楽しんでいる。最近のマイブームはシール交換。
「今、シール帳が流行っていて、シールを交換しています。」
神宮でもロッカールームで選手同士がシールを交換することがあるという。この日は持参されておらず、残念ながらシール帳を見せていただくことはできなかった。
スケートでは高い目標に向かって努力を続ける一方で、小学生らしい素直な笑顔や日常を楽しむ姿も、この日のインタビューで印象に残った。
夢はオリンピックの舞台へ
最後に、将来の大きな夢について尋ねると、迷いなく答えた。
「オリンピックに出たいです。」
越智選手が最短で目指せるオリンピックは、2034年に開催されるソルトレークシティ冬季五輪。その大きな夢に向かって、一歩一歩努力を積み重ねている。
終わりに
インタビューを通して伝わってきたのは、目標へ向かって努力を惜しまない真っすぐな姿勢と、年齢相応の明るく素直な人柄だった。
越智選手が今後出場を予定している試合は、8月10日のサマーカップ(ジュニアカテゴリー)
と8月23日の東京夏季フィギュアである。今シーズン、大きな飛躍を目指す越智選手の滑りに注目したい。
インタビューの終わりに、応援してくれるファンへのメッセージをお願いすると、笑顔でこう語った。
「いつも楽しく笑顔で、そしてジャンプもきれいに降りて、みんなに楽しんでもらえるようなスケートがしたいです。」
※越智菜波(おちななみ)
2014.8.4生まれ
明治神宮外苑FSC所属
取材日 2026.7.20
文章・写真
Kasumi Nabikawa





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