篠原泰良(しのはらたいら)選手。
シカゴ生まれ、シカゴ育ち。
アメリカ代表、ジュニアフィギュアスケーター。
2006年5月11日生まれの18歳。
北海道出身のお父様と福岡出身のお母様が大学の時にアメリカで出会う。
スケートを始めたきっかけは、現在、日本にいる親友で幼なじみの友人が
妹の珠希さんと一緒に一般営業に誘ってくれたこと。
当初はサッカーをしていたが、珠希さんが先にレッスンやクラスをとるようになり、のちに自身もスケートを始める。
珠希さんはシンクロの選手でシングルスケーターとしても試合に出場している。
篠原選手は今春高校を卒業し、大学進学のため実家を離れ、新しい環境でシーズンを迎える。
昨年に引き続き、5~6月に鍵山優真選手、正和コーチのもとで練習をし、日本滞在後半はMFアカデミーで練習をして帰国。
今回はご家族は来られず、ひとりでの来日だったそう。
インタビューはちょうど滞在の半ばを過ぎた頃。
練習が終わり、友人と遊びに出かける合間の時間をいただき、雨の原宿で。
僕はいつも晴れるんですけどね、きっと僕が外に出たら雨が止むはず、、、
そうおっしゃっていましたが雨は強くなり、結局、傘を買うことになりました。
この日は雨女の私の引きが強かったようです。ごめんなさい。
優真くんとはたくさん出かけました。水族館に行ったり、トヨタに行ったり。
食事や移動も一緒にし、優真くんと正和コーチからはたくさんのアドバイスももらいました。
楽しかったし、良い練習ができました。
今シーズンはJGPに出てGPFに出たい。
優真くんと一緒の試合に出たいです。
来年もまた一緒に練習しようって言ってくれました。
キラキラした笑顔でそう話す、鍵山優真選手との出会いはInstagram。
2022ー2023シーズンが終わり、次のシーズンに向けて始動する際、誰と一緒に練習したら楽しいか考えた時に頭に浮かんだのが鍵山選手。
InstagramのDMにメッセージを送ったところ、お返事がきたそうです。
そこから鍵山選手のご好意で話が進み、2023年の初夏に福岡での貸切練習が実現しました。
篠原選手が嬉しかったのはもちろんのこと、鍵山選手自身もとても嬉しかったのだそう。
一緒に練習がしたいと誰かから連絡をもらったのは初めてだったそうです。
その日本での練習が功を奏し、2024年の全米選手権で篠原選手はジュニア2位という成績を収めます。
そして、シーズンラストのバヴァリアンオープンでは優勝。
3Aが安定し、練習では4回転ジャンプも着氷。
一言で言えばバランスが良く、全てを持っている選手。
私の第一印象は、すらっとしていて足が長いこともあり、羽生結弦選手のようだなと。
自身でアプリの開発をしたり、フィギュアスケート系ユーチューバーという側面も。
成長著しい、今シーズン注目の選手です。
まずは10の質問から始めました。
1、あなたの長所は?
よく言われるのは空中姿勢がいいとか、日本でよく言われたのはジャンプが軽い、あとは割と自分の中ではジャンプとスピンとステップのバランスがとれているかな。
あとは、スケートをやっている上で色々なオポチュニティがやってくる時に、それらを積極的に受けているおかげでいろんな人に会えて、いろんなことを学べていること。
(性格とかで言うと?スケート以外では?)
あっそうか、そういうことか、、(笑)なんだろうねえ。夢中になれるところ。
結構よくゾーンに入って、同じことを時間を忘れるほど取り組むことがあるので
それは勉強とかスケートでも役立つ。
前にみかんの白い部分を剥くのに30分くらいかけてやって宿題をやってなかったっていうことがあった。(笑)
宿題をやっている時におやつにみかんをもらって気がついたら30分経ってた。
2、好きな色は?
青
3、1番好きな食べ物は?
カレーかな。あとラーメンも好き。お寿司も好き。あと餃子。
4、最近1番嬉しかったこと
やっぱり優真くんと練習できたことかな。
優真くんと練習できて、あと優真くんも”すごい楽しかった”って言ってくれたこと!
5、1日入れ替われるとしたら誰になりたい?
う〜ん、、、(長い時間考えて)じゃあペンギンでどうですか。(笑)
この前水族館に行ってペンギンを見てきたので。(笑)
ペンギンっていいなあって。
昔からペンギンは好きで、、
すごい可愛いし、群れと一緒にいて、あんまり何も考えてなさそうだし。(笑)
そんなことはないと思うけど。まあペンギンが好きってだけかな。
6、1番好きな映画は?
あんまり映画は観ないかな。でも”君の名は”は好き。トトロとかも好きだし。
ジブリと新海誠と。
7、日本で行ってみたいところは?
結構いろいろ行ったからなあ。あっ沖縄!沖縄はまだ行ったことがないから沖縄。
8、日本語と英語、どちらが先にでる?メインででる言語は?
多分、バイリンガルの人はほとんどそうだと思うんですけど、そのアイデアがあって頭の中に。
それって大抵多分、言語が決まっていないんですよ。
だからその状況、状況ににおいてそれを言葉に変換するだけで実際頭の中にあるものはどっちの言語でもないような気がする。
僕は日本語の方が強いから多分日本語なんだけど、だけど状況においては学校では普通に英語が先に出てくる。
最近は書くことが英語の方が多いんで、、そんなことないかな。
まあ日本語かな。
(太鼓もやっているのですよね?)
太鼓もやってた。最近はあまり行ってないけど。
日記を毎日書いているんですけど、日記は8割日本語。
結構、混ぜて書くんですけど、基本は日本語。
英語の方が的確に表せる時や、短く書けたりする時は英語。
漢字は時間がかかるので早く書きたい時は英語。
日記はね、2017年ぐらいから書いているかな。
一昨日は忘れたけど、基本毎日書いている。
今、10年日記帳を使っている。
前の年のことが(同じページで)見れるから。
2020年から10年日記帳を使いはじめた。
9、最近ハマっていることは?
なんだろう。何かハマってるかな。
動画編集とかはもうちょっと積極的にやるようにはしてるかな。
(篠原選手のYouTubeは収益化はできている?)
最近収益化できるようになって、確か4月くらいに、なるためのリクワイアメントみたいな、チャンネル登録者と再生時間を達成できて、、
でもまあ5月になったら18歳になるからと思ってそこまで待って、まだ手続きをしていないけれど、できるようになりました。
(その収益でいろんな費用が賄えると良いですね)
そうですね。収益がどれくらいになるのかはまだわからないんですが、もっとたくさんの人に見てもらえるようにがんばります。
10、シカゴのおすすめの場所は?
まあやっぱビーンかな。
本当は多分クラウドゲートという名前なんですけど。
鏡でできた豆みたいなやつ、あそこは多分シカゴのシンボル
あとはまあウィリスタワー。登れたらいいんですが、、
そしてシカゴピザ。
ディープディッシュで太いピザ。
ここからはもう少し掘り下げたお話を、、
・最初に跳べたジャンプは?
ワルツジャンプ。試合で最初に跳んだのはシングルルッツかな。
・2Aを習得したのは?
13歳。
・だいぶ苦労しましたか?
しましたね。2年かかったかな。
いつも練習していたわけではないけど、最初のコーチとやっていて、その後、日本で少し見てもらい、現在のジェレミーコーチにアメリカで見てもらって習得した。
・今までも日本で練習していたの?
6年生の時に福岡の飯塚リンクに来て、1か月以上滞在して練習。
今までは2年に1度くらいのペースで来日。
その後、コロナ禍に。
小学生の頃は北海道、福岡、東京など、3か月くらい滞在していた。
1か月以上は福岡で体験入学などをしていた。
・スケーターとしての目標は?
オリンピックはマイルストーンとしていきたいなあ。
スケーターとしての目標は時代を繋げるということかな。
僕はいろんなスケーターを見て育ってきて、、
こういう選手になりたいなあっていう風に、見ながら練習してきたので。
最初にスケートを見はじめた時は結弦くん(羽生結弦さん)に夢中で、その後はネイサンで、今は優真くん。
僕も次の世代の人からこういう選手になりたいなあって思われるような選手になりたい。
・あなたに1番影響を与えた人物は?という質問もありますが、これもやはり鍵山選手?
う〜ん、、スケートで、ですよね?
(いえ、スケートに限らず何でも、、)
う〜ん、両親かな。
うちの家族では結構やりたかったらやらせてくれるという方針で、サッカーをやっていた時もそうだけど、スケートを始めた時も、忙しいし多分、お金もかかるんだけど、でも送り迎えとか全部やってくれて、、
続けたいなら続けていいよって、そういう姿勢でいてくれたので。
それが大きいかな。
あとは僕のキャラクターというか人物としても形作っている大きな部分は、親の影響があるので。
いろんな状況に対する考え方とか、どういうふうに問題を解決していくかとか。
そのスポーツに対する姿勢だったり、現実に対する考え方みたいなものはすごく親の影響があるかなって。
(反抗期はなかったのですか?)
よく言われるのは、現在進行中。(笑)
今、なんかずうっと反抗期なのかな。(笑)
うん、、何年も。(笑)
口を聞かないというほどではない。
ただ言われてムッとすることがあるかな。
・今シーズンのプログラム
SPは日本のアニメの曲
FSはジェイソン・ブラウン選手の振り付け
・今シーズンの目標は?
国際大会にもうちょっと出たいなあ。
ドイツの試合も楽しかったし、世界の舞台に出たいし、出る心の準備ができてきたかなあ。
準備ができているスケーターになりたい!
国際大会に出るのとJGPとか。
あとはシニアのナショナルに出て割といい成績を残す。何が割といい成績かわからないけど。
トップ10くらいに入れたら。点数結構高いからなあ。そういう感じかなあ。
あとは大学にも行くし、、
自分を見失わないようにしたいかな。
最近は結構、なんでスケートをするのかとか、自分の答えが分かってきて、自分とスケートの関係も良くなってきているから、それを今シーズンはずっとキープしたい。
・次、インタビューしたら面白そうな誰かお薦めのスケーターをご紹介下さい。
取材交渉やアポイントはこちらでとるので、名前をあげていただくだけで構いません。
アメリカ選手でもいいし、日本の選手でもいいです。
ベックは仲良いし、彼はKさん(インタビュアー)のことも知っているし、おもしろい人だから、楽しいと思う!
あとはルカとかかな。彼とはたまに連絡はとる。
カムデンは?僕よりもカムデンの方が、、、
・スケートファンの方へのメッセージをお願いします
チャンネル登録をして下さい。(笑)
YouTubeを見て下さい。
質問とか知りたいことがあれば気楽にメッセージしてくれて大丈夫です!
YouTubeのコメントでもいいしインスタのDMでも。
返事は遅れるかも知れないけれど必ず見てはいるので。
励みになるし、もっとコミュニテイーに繋がっている感じがするので、そういう風に向こうからも声をかけるじゃないけど、リーチアウトしてくれると嬉しいです。
※篠原選手は7月に国内戦があり、その後にJGPに出場できるかが決まるとのこと。
まだJGPに出場したことがない篠原選手。
昨シーズンから心技体の全てが噛み合い、急成長している印象です。
明るく素直で非常に聡明。
インタビュー時の言葉選びからも、それは伝わってきました。
日本のスケートファンの前で演技をする日はそう遠くないと思います。
(篠原泰良選手のInstagramとYouTubeチャンネルはこちら)
※鍵山選手と篠原選手のお写真は昨年の来日の際、福岡で撮影されたもの。
篠原選手からご提供いただき、お写真、記事とも鍵山選手のご承諾をいただいております。
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