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木下トロフィー争奪フィギュアスケート大会レポート(日本語/English)

更新日:10月12日


木下トロフィー争奪フィギュアスケート大会は2021年に始まり、今年で4回目を迎えた。

当初は京都スケート連盟所属または府内在住者のみを参加資格とする地域限定の大会であったが、2022年シーズンから前シーズンの全日本選手権または全日本ジュニア選手権に出場した選手が資格要件となり、以来拠点選手にとどまらず毎年全国からトップレベルの選手が集まりシーズンの初戦を飾っている。

8月3日(土)、4日(日)の2日間にわたって木下アカデミー京都アイスアリーナにて行われた本大会の模様を種目ごとにレポートしてみたい。



ジュニア男子


ジュニア男子は4人が出場。木下アカデミー所属でジュニア2年目の高橋星名がSP66.36、FS124.42で共にトップに立ち、合計190.78で優勝した。

SPは映画『The Greatest Showman』より『This is me』。

冒頭の3Aはステップアウトとなったものの残りのジャンプは手堅く着氷。

高橋が持つ天性の煌きを存分に生かすようなプログラムで、イーグルやニースライドといったムーブメントごとに笑顔を見せ滑る姿が特に印象的だった。

FSでは一転、氷をイメージするような寒冷色の衣装に身を包み、ビバルディの『四季』より『冬』の世界を演じた高橋。

3A2本と4T1本を盛り込んだ高難度の構成。

冒頭の3Aはステップアウト、4Tは早めに両足で降り惜しくもダウングレードの判定ではあったが、その他のジャンプは手堅くまとめた。

第2楽章の穏やかな音色に乗せて滑る中盤では、イナバウアーやスパイラルなど象徴的な動きを取り入れたコレオシーケンスに続いて3A―2Tを決め、そこからすぐさまシットスピンに入って難しい出をこなすなど技術力の高さを伺わせた。

今月末にはJGP初戦ラトビア大会に出場を予定。初のJGP、世界へのお披露目が楽しみだ。


2位はジュニア3年目の蛯原大弥。SPの曲目は『Spanish Flame』。

本大会が初披露だったが、鮮やかなフラメンコの衣装を身にまといポーズを取る姿は既に様になっていた。

公式練習では何度も着氷していた3A。

本番では惜しくも転倒してしまったがその他のジャンプはしっかりまとめた。

今季は同じジュニアの中田璃士もSPでフラメンコの楽曲を使用している。

それぞれどのように完成させていくかも見どころのひとつだろう。

FSの使用楽曲は映画『アバター』のOST。 

3A2本と4T1本という先を見据えた構成で、それぞれ回転不足やダウングレードだったものの転倒することなく降り、最後の3Fが2回転になってしまった他は全体的にまとまった演技だった。

JGP第2戦チェコ大会へのエントリーが既に発表されている蛯原。

昨季のJGPでは3位表彰台に登った実績があるだけに、今季もそれ以上の活躍をぜひ期待したい。


3位の松本悠輝はジュニア1年目。

出場選手の中ではひときわ小柄だが、手足を目いっぱい使った機敏な動きが印象的だった。特にFSの『Hallelujah』に組み込まれたクリムキンイーグルやハイドロは目を引くものがあった。

要素の中では3Lz3Tのコンビネーションジャンプを入念に練習する姿が見られたので安定が待ち遠しいところだ。

4位の佐藤和那はSP、FS共に3Aを入れた意欲的な構成。

特にFSでは2本入れるなど果敢な挑戦を見せており、伸び盛りの年代であるだけに今後の成長が楽しみだ。



ジュニア女子


ジュニア女子は出場者の半数がジュニア合宿の参加者というハイレベルな顔ぶれ。

シーズン序盤ながら順調な仕上がりを見せる選手が多く見られ、その中で世界ジュニア王者の島田麻央が安定した演技で本大会3連覇を果たした。

SPはミュージカル『Wicked』より『Defying Gravity』。

作品には主人公がこの曲に合わせて空を飛ぶシーンが出てくるが、プログラム中にはまさにそのような場面を体現するかのような空を飛ぶような振付も取り入れられていたのが印象的だった。

黒に緑のアクセントの入った衣装をまとった島田は、すべての要素をミスなくまとめ、シーズン初戦にもかかわらず70.88という点数を叩き出した。

特に終盤のスピン2つは圧巻で、解けない魔法の世界にいつまでも浸ってしまうかのような感覚さえもたらした。

FSは本大会初披露となった『Mado Kara Mieru』。

壮大なオーケストラをバックに複数の女性ボーカルと男声合唱が美しい声を響かせる印象的な和の曲だ。

正岡子規など4名の著名な俳人の句がモチーフとなったその歌詞においては、人生が季節のうつろいに例えられており、幼い子供が成長し年老いやがて死を迎えそしてまた新しい命が再生するまでの姿と重ねられている。

FSの島田の衣装は春を思わせるようなピンク色と萌黄色。

まさに春に例えられるような若さの真っ只中にいる彼女にぴったりの衣装と言えそうだ。

冒頭の3Aは回転不足、4Tは2Tとなってしまったが、それ以外の要素はまとめ、初戦にもかかわらず202.55点という早くも200点超えの点数で圧倒的な力を見せた。


2位は中井亜美。

SPでは映画『シェルブールの雨傘』の世界観を情緒的たっぷりに演じ、緩急や余韻からは悲恋のせつなさ、はかなさが良く伝わってきた。

FSはデヴィッド・ウィルソン振付の『シンデレラ』。

主人公を象徴するような水色の衣装で今度は優雅なプリンセスに変身した。

冒頭に果敢に挑戦した3Aは惜しくも転倒してしまったが、昨シーズンからの復調を十分に感じさせる良い演技だった。


3位は上薗恋奈。

SPではコンビネーションジャンプでの転倒が響き10位と出遅れてしまったが、FSはラフマニノフの『鐘』と『クロノス』を使ったプログラムをダークカラーの衣装で一抹の妖しさえ漂わせながら演じ、持ち前の大人っぽさを生かした見事なノーミスの演技を見せた。


4位は昨シーズン全中優勝の岡田芽依。SPとFS共に安定した演技を披露。

持ち越しのFSは美しい衣装を身にまとい『マレフィセント』の妖しさと優雅さを巧みに表現していた。

5位はJGP初戦ラトビア大会に出場予定の櫛田育良。

キュートな衣装に身を包みSPは『SWAY』のリズムに乗ってダンサブルに演じたかと思えば、FSは昨シーズンに引き続き『The Little Prince』で美しいバラの妖精になりきった。

他には8位の和田薫子がそのよく伸びるスケーティングとバリエーション豊富なスピンでひときわ目を引いた。

和田はJGP2戦チェコ大会にエントリーしており、国際舞台デビューが楽しみだ。



シニア男子


シニア男子は5人が出場。

昨年本大会2位の佐藤駿がSP85.50、FS140.34の計225.84で優勝した。

SPでは映画『Ladies in lavender』に相応しいラベンダー色の衣装に身を包んで現れた佐藤。6月にDreams on Iceで初披露したときよりさらに緩急を感じさせる演技が目を引いた。

振付師ギヨーム・シゼロンの美学が織り込まれたようなプログラムを指先まで意識の届いた表現で魅了。

4Lzの転倒はあったものの4T3T、3Aを鮮やかに決め首位に立った。

初披露となったFS『NOSTOS』はジャンプの乱れが続いたものの、初の実践投入となった4Loをステップアウトになりながらも着氷させた。

 

2位は今季国内シニア参戦となる中村俊介。

SPはDreams on Iceでも披露したバックストリート・ボーイズメドレー。

中村にとってはおそらく新境地となるポップロック調のダンサブルなプログラムだ。

足を上げる振り付けなどカッコよさを前面に出した振付が印象的で、世界的に人気を博したボーイズグループの著名曲を今後どのように中村流に演じて行くかが楽しみだ。

FSは『Io Ci Saro』。

冒頭の4Tは両足での着氷となってしまったが、中盤の3Fで少し体勢が崩れた以外は要素の減点の無いまずまずの演技だった。

中村もJGPでは初戦ラトビア大会に出場予定。

国内シニアで戦う経験はJGPの舞台においても良い影響を与えることだろう。


3位は友野一希。今季振付師を一新して新たな挑戦に挑む友野。

SPはシェイリーン・ボーン振付の『Tshegue』。本人と相性の良さそうなリズム感にあふれたプログラムで、特に頭の上で手拍子を叩く仕草が印象的だった。

ローリー・ニコル振付のFSはジョン・バティステの楽曲から成るメドレーでジャズテイストを含む小粋なプログラムだ。

演技終盤では突如戸惑いながら演じる様子が見られたが、これはどうやら音源の提出ミスという珍しいアクシデントだったようだ。

SP、FSともジャンプの着氷に苦しみ、点数としては振るわなかったが、どちらも完成したら一気にハマりプロになりそうな予感もあるのでシーズンを経ての進化をぜひ今後の楽しみとしたい。


なお、本大会にはアメリカ代表選手である樋渡知樹もオープン参加という形で出場した。

SPはJames Brownの『Superbad』、FSは『るろうに剣心最終章』OSTでどちらのプログラムにおいても4Tをきれいに着氷させるなど調子の良さを伺わせた。

昨季より木下京都アイスアリーナを拠点としている樋渡。

演技中は側で見守るリンク関係者からの応援もひときわ大きかった。

樋渡は今週末にチャレンジャーシリーズのCranberry Cupに出場。

SPが終了した時点で2位につけており、出場前に良い調整ができたのではないだろうか。



シニア女子


昨年木下アカデミーに移籍、今回この大会に初出場となった千葉百音がSP64.51、FS131.79の計196.30で初優勝を飾った。

SPはケイトリン・ウィーバーが振付を手掛けたドナ・サマーの往年の名曲『Last Dance』。ピンク色の衣装とポニーテールの髪型が曲調によく合っており、明るさと快活さが魅力の新プロだ。

2Aのあとのバックスパイラルやタノフリップなど特徴的な要素を美しく決め、終始笑顔を携えながら溌剌とした中にも洗練された演技を披露した。

FSは一転ローリー・ニコルによるクラシックのプログラム。

ワンショルダーのシックで大人っぽい赤色の衣装に身を包み、オーケストラとピアノによる協奏曲『Ariana Concerto No.1』の音色に乗せて美しいスケーティングを見せながらノーミスの演技で締めくくった。


2位は昨年の覇者である吉田陽菜。

SPはブノワ・リショー振付の『Dark Clouds』で、奇しくも島田麻央のFSと同じくクリストファー・ティンによる楽曲が使われている。

座ったポーズから演技が始まるなど冒頭からひと味違った演出。

その後も至るところに個性的な振付が散りばめられていた。

薄暗い雲をたたえた空のような水色ベースの衣装を身にまとった吉田は、ブルガリアの伝統的な旋律を基調とした女声合唱に身を委ね、ほぼノーミスで滑りきった。

不思議な世界観が漂うこのプログラムが今後どのように進化していくか楽しみだ。

FSは『苦悩する地球人からのSOS』。

フィギュアスケート競技ではよく使われる楽曲だが、本プログラムは女性ボーカルバージョンで、ダークグリーンの衣装と相まっていちだんと大人っぽくしとやかな雰囲気を醸し出していた。

終盤のLzは回転が足らずに転倒してしまったが、その他の要素はしっかりまとめた。

また、ベスティスクワットイーグルやハイドロといった彼女らしいムーブメントも健在でプログラムに華を添えていた。


3位は住吉りをん。SPはミーシャ・ジー振付の『Love is a funny thing』。

衣装は紫と水色という美しい色の組み合わせで住吉本人によく似合っていた。

単独ジャンプの3Lzで転倒してしまったがその他の要素はプラスのすべて加点がつく内容で、フリーレッグの余韻ある流れや情感たっぷりのステップで大人の愛の物語を雰囲気たっぷりに演じた。

FSはシェイリーン・ボーン振付の『Adiemus』。

4Tは惜しくも両足着氷となってしまったが、森羅万象を表すような色とりどりの衣装に身を包み、長い手足を存分に生かしながら幻想的で神秘的な雰囲気のプログラムを美しく表現していた。



競技終了後には新たにカップルを組んだジュニアアイスダンス組のお披露目もあった。

ジュニア女子で活躍し昨年の本大会では3位にも入った柴山歩と、昨季まで東京ブロックでシングル選手として出場していた木村智貴が今季からアイスダンス競技に参戦することとなった。

インパクトのある美しい黒の衣装で現れた2人はFD『Night Waltz/Send in the clowns』をエレガントに披露。

結成されて間もないにもかかわらず既に息のあった様子を見せていた。

東京での夏季フィギュア大会がデビュー戦となる2人。

シングル時代からスケーティングや表現に光るものがあった2人だけに、カップル競技での今後の活躍も非常に楽しみだ。

 

 本大会を皮切りに2024―2025年フィギュアスケートはいよいよ本格的にシーズンに突入する。

ミラノ五輪事前合宿に参加するシニア選手もいれば夏の風物詩であるもう一つの大きな大会である滋賀のサマーカップに出場の選手もいる。

また下旬にJGPを控えているジュニア選手もいる。

各選手シーズンの目標がどのようなものであれ、それぞれ本大会から何らかの収穫を得て、思い描く充実したシーズンにつなげて行くことを祈念したい。


(紙面の都合上敬称は省略させていただきました)


Fumiko.M



Kinoshita Trophy Figure Skating Competition Report


Kinoshita Trophy, held annually in August at Kinoshita Academy, Kyoto, is one of Japan’s notable competitions during the summer season. The competition began in 2021 and was initially limited to skaters under the Kyoto Skating Federation or living in Kyoto. Since 2022, the competition has been accepting skaters nationwide. It is now a competition where many skaters from Kinoshita Academy as well as top skaters from all over Japan participate to kick off the country’s figure skating season. In this blog, we would like to break down the key moments and highlights of the competition by event category.


Junior Men


14-year-old Sena Takahashi, originally  from Kanagawa but now training at Kinoshita Academy, won  Junior men’s event with a total score of 190.78, earning 66.36 in the SP and 124.42 in the FS. In his short program, he skated to “This is Me” from the movie The Greatest Showman. Although he stepped out on his opening 3A, he landed the rest of his jumps solidly. The program from the famous musical movie fully showcased his innate brilliance, and what was especially charming was his smiles during the movements such as eagles and knee slides. For his FS, Takahashi, in a blue and white costume suggestive of ice, performed to “Winter” from Vivaldi’s The Four Seasons. The program had a high-difficulty layout including two 3As and one 4T. Though stepping out on his opening 3A and landing a downgraded 4T, he managed the rest of the jumps and secured the top of the podium. To Largo’s beautiful and calm melody, he showed iconic movements such as Ina Bauer and spirals in his choreo sequence, following which he landed a clean 3A-2T combination and quickly transitioned into a sit spin. 


Second place went to Daiya Ebihara, a senior high school freshman and third-year junior competitor from Tokyo. His SP program, titled “Spanish Flame,” was performed for the first time at this competition. Dressed in a vibrant flamenco costume, he struck an impressive pose right from the start. Despite repeatedly landing solid 3As during the official practice in the morning, he unfortunately fell on one in the SP. Aside from that, he successfully landed the  jumps. Flamenco seems to be a popular choice among Japanese junior skaters this season, as Rio Nakata, the JGPF champion, is also using a flamenco piece for his SP. It will be interesting to see how both skaters develop their programs in their own way throughout the season. As for FS, Ebihara chose music from the movie Avatar. His layout was also challenging with two 3As and one 4T, which he landed, although turning out to be either under-rotated or downgraded. Nonetheless, it must have been a good experience for  him to incorporate these difficult jumps in this early stage of the season. The only unfortunate mistake was his final 3F that he popped into double. 


In the third place was 13-year-old Yuki Matsumoto from Nagoya, who has just stepped up to seniors. Though he is still small in his height, his nimble movements using full use of his arms and legs, left a strong impression. In his FS Hallelujah, his movements such as the cantilever and hydroblading were especially eye-catching. During the official practice in the morning, he was seen trying several times on landing 3Lz-3T combination jumps. Cannot wait to see him land them cleanly one day.  Our sixth sense tells that it would not be long before he makes it. 


Kazuna Sato from Aichi prefecture placed fourth, who took on the challenge of incorporating a 3A in both SP and FS. In his FS,  he even included two 3As. He has been trying 3A over a couple of seasons. Once he gains his consistency in his 3A, he’ll definitely be competitive. We’re looking forward to seeing his progress in the future.


Junior Women


Strikingly, half of the competitors in the Junior Women’s category attended the National Junior Training Camp in the previous week. So, it’s not surprising the competition became pretty intense. Despite it being early in the season, many skaters showed remarkably solid performances, among whom Mao Shimada, who trains under Kinoshita Academy and is the reigning World Junior Champion, secured her third consecutive victory in this competition with a stable performance.

Shimada’s SP was set to “Defying Gravity” from the musical Wicked. The song features a scene, where Elphaba, one of the leading characters in the famous musical, soars through the sky. Shimada's choreography well interpretated the scene. Dressed in a costume with black and green accents, Shimada delivered a flawless performance of all the elements, earning an impressive score of 70.88 in her season debut. Particularly stunning was her final two spins, which left the audience feeling as if they had been transported into an unbreakable magical world.

In the FS, Shimada premiered a new program, Mado Kara Mieru (As Seen Through the Window). The music featured a grand orchestral backing with several female vocalists and male choir, creating an evocative atmosphere rooted in Japanese traditional culture. The lyrics, inspired by the poetry of Japanese notable haiku masters, liken life to the changing seasons. It portrays the passage of time, from a child's growth to old age, death, and the cycle of rebirth. Dressed in a spring-like pink and pale green costume, her entire program was full of charms and youthfulness. Shimada cleanly landed most of the elements though her opening 3A was under-rotated and her 4T was downgraded to a 2T.  She achieved a score of 202.55, surpassing 200 points at this early stage of the season. 


In second place was 16-year-old Ami Nakai from MF Academy, Chiba. Her SP was to The Umbrellas of Cherbourg, where she portrayed the emotions of a tragic love story with great sensitivity. Her program showcased a balance of tempo and lingering pauses, beautifully conveying the fragility and sadness of lost love. David Wilson choreographed her FS Cinderella, where she transformed into a graceful princess in a light blue costume. Though she fell in her attempt at 3A at the beginning, her overall performance suggested a strong recovery from her injury in the previous season.


Taking third place was 2024 World Junior Silver medalist Rena Uezono. Although a fall on a combination jump in her SP left her in the 10th place, she delivered a flawless FS to Rachmaninoff's Bells and Kronos, dressed in a dark costume that added a mysterious allure. Her naturally matured performance style helped her make a strong comeback in the free skate.


Senior Men


2024 Four Continents silver medalist Shun Sato, who finished second in this competition last year, claimed victory with a total score of 225.84 (SP 85.50, FS 140.34). In the SP, he wore a lavender-colored costume inspired from the movie Ladies in Lavender. His performance, having had its debut at Dreams on Ice in June, showed much greater performance here. His program, choreographed by Guillaume Cizeron, displayed a fine aesthetic sense, with every gesture down to his fingertips captivating the audience. Although he fell on his 4Lz, he landed a clean 4T-3T and a 3A, taking the lead in the SP. While facing some difficulties with his jumps in the FS skating to NOSTOS, he managed to land a 4Lo, though stepping it out just slightly. Anyway, it was his first attempt at 4Lo in competition. We hope to see him land one  successfully in near future.


Second place went to national junior champion Shunsuke Nakamura, who is competing domestically as a senior this season. His SP was to Backstreet Boys medley, which he had also previously performed at Dreams on Ice. The program looks a new venture for Nakamura, featuring upbeat pop-rock music and lively choreography. Moves like leg kicks emphasized a cool, edgy vibe, and it will be interesting to see how Nakamura will evolve this famous boy band’s music program into his own masterpiece. In the FS, Nakamura performed to Io Ci Saro.  Although he landed  a 4T with both feet down the ice, and his  body posture was slightly off on a 3F, the rest of his performance had no significant deductions. 


In third place was Kazuki Tomono, who has taken on a new challenge this season by working with different choreographers. His SP, choreographed by Shae-Lynn Bourne, is set to Tshegue, a rhythmically intense program that appears to suit Tomono’s natural musicality. Particularly striking was the part where he clapped his hands above his head, which has given a uniqueness to this program. His FS, choreographed by Lori Nichol, was a medley of jazz pieces by Jon Batiste, adding a playful, jazzy taste to his performance. Despite a seemingly unexpected moment of confusion that he showed near the end of the program, which was later revealed to be due to a music submission mistake, he managed to finish the program to the end. Tomono’s overall performances might have been struggling in terms of jumps, but it is still early in the season, both programs certainly have the potential to become his standout masterpieces as the season progresses.


2018 Junior World Champion and Team USA member Tomoki Hiwatashi also participated in this competition as an open entry. In the SP, he performed Superbad by James Brown, while his FS was to the soundtrack of Rurouni Kenshin: The Final Chapter. In both programs, Hiwatashi successfully landed his 4T, showcasing his strong physical condition. Since last season, Hiwatashi has been training at Kinoshita Kyoto Ice Arena under the coach Mie Hamada. Particularly noticeable was the big support toward him from the rink staffs, who kept on cheering loudly throughout his entire performance.


Senior Women


2024 Four Continents winner Mone Chiba, who transferred to Kinoshita Academy last year, claimed her first victory at this competition with a total score of 196.30 (SP 64.51, FS 131.79). In the SP, she skated to Donna Summer's classic hit Last Dance, with choreography by Kaitlyn Weaver. Dressed in a pink costume with a ponytail, her bright and lively performance matched the cheerful tone of the music. She cleanly executed elements such as a 2A and a rippon flip, and her back spiral after the 2A was particularly impressive. Throughout the program, she delivered an energetic yet polished performance with her smile constantly shining on her face.

In contrast to the SP, Chiba’s FS was to a classical piece choreographed by Lori Nichol, where she was wearing a chic, one-shouldered red dress that added an air of sophistication. Skating to Ariana Concerto No.1 for piano and orchestra, Chiba’s fluid movements and clean execution of technical elements brought about a flawless performance, leading her to the top finish.


2023 GPF gold medalist Hana Yoshida, took the second place. Her SP was choreographed by Benoit Richaud to Dark Clouds, a piece by the Christopher Tin, the same composer as Mao Shimada’s FS music. Yoshida’s performance began with a unique pose seated on the ice, and the choreography featured many other distinctive movements throughout the program. Dressed in a pale blue costume evocative of a cloudy sky, she skated gracefully, well capturing the ethereal mood of the female chorus singing the traditional Bulgarian melody. It will be interesting to see how this unique program evolves over the season. Yoshida’s FS was set to SOS from the Earthlings in Distress, a well-known piece in figure skating, but her music is that of a female vocal version. Dressed in dark green, she presented a more mature and elegant atmosphere. Though she fell on her final Lutz with under-rotation and her 3A got a slightly minus GOE with q, the rest of her performance was almost clean, and signature moves like her squat eagle and hydroblading were as striking as ever, adding flair to the program.


In third place was 2023 GP Espoo silver medalist Rion Sumiyoshi. Her SP, choreographed by Misha Ge, is set to Love is a Funny Thing. She was wearing a costume combining purple and blue tones that suited her very well. Despite a fall on her solo 3Lz, all the other elements received positive GOEs, and her flowing free leg and emotive step sequence gave her performance a mature, romantic flair. Her FS, choreographed by Shae-Lynn Bourne, was to Adiemus. Though her 4T was downgraded with two feet down on the ice, rest of the elements were quite solid. Her colorful costume looked as if it had represented the elements of nature, and her graceful long limbs helped her express the program’s mystical, ethereal atmosphere beautifully.


Junior Ice Dance Pair


After the competition concluded, there was a special showcase of a newly formed junior ice dancers. Ayumi Shibayama, who had previously competed in the Junior Women’s category and placed third in last year’s competition, has teamed up with Tomoki Kimura, who competed as a single skater in the Tokyo block until last season. The two have transitioned to ice dance and is making their debut this season. They appeared in striking black costumes and performed their Free Dance to Night Waltz / Send in the Clowns. Despite having only recently formed their partnership, they were already demonstrating good chemistry on the ice. Given the excellent skating skills and expressions in their singles careers, there is great anticipation for their success in ice dance. We wish them the best of luck in their future endeavors.


Fumiko.M

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