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仙台市アリーナ開館記念イベント

  • Kasumi
  • 8 時間前
  • 読了時間: 6分
観客に手を振る羽生結弦さん
観客に手を振る羽生結弦さん

2025年7月5日(土)に仙台市アリーナ開館イベントが開催された。

会場はゼビオアリーナ仙台で、通年型のアイスリンクとして、この度リニューアルオープンした。


仙台は日本フィギュアスケート発祥の地と言われ、荒川静香さん、羽生結弦さんという2

名のオリンピック金メダリストを輩出している。

しかし、近年、仙台には通年型のアイスリンクは1つしかなかった。

多くの選手、関係者、市民が待ち望んでいた2つ目のアイスリンクの誕生である。


開館記念イベントとして開催されたアイスショー「The First Skate」の入場者数は3378名、取材メディア39社。

注目を集めたこのイベントについてレポートしたい。



アイスショーに先立ち行われた、開館記念セレモニーには多くの関係者が出席した。

郡和子仙台市長の挨拶に始まり、仙台市議会・橋本哲一議長、ゼビオホールディングス・諸橋友良代表取締役(代読)、宮城県スケート連盟・赤間弘記会長から祝辞があり、華やかなテープカットとともに幕を開けた。


続いて行われたアイスショー、「The First Skate」。

仙台のみにとどまらず、日本全国、そして海外から、このアイスショーを見るために観客が集まった。

その中で、地元仙台から1人で観に来られていた女性に話を伺うことができた。


ずっと前から、テレビで放送を必ず見るほどのフィギュアスケートファン。

荒川さんと羽生さんという2人の金メダリストは地元の誇り。

いつか生で見たいと思っていたアイスショーのチケットの金額は数万円と高額なため、今まで足を運ぶことはできなかった。

もちろん、試合も生で見たことがない。

今回は8000円という良心的な値段設定で、家族の後押しもあり観覧に応募した。

幸運なことに当選し、見に来ることができた。

本当に楽しみにしていた。

まさにショーのタイトル通りの「The First Skate」。

今年はオリンピックシーズン。

注目している選手は、やはり地元出身の千葉百音選手と佐藤駿選手とのこと。

両選手とも現在は他府県に拠点をおいているが、新たなアイスリンク開館に期待が膨む。

他に注目している選手は、怪我により長らく試合から離れている紀平梨花選手。

紀平選手の美しいスケートがまた見たいとのこと。

そして日本のエース、鍵山優真選手と坂本花織選手は頼もしい存在。

アリーナ隣接の、杜の広場公園で開催されていた「仙台おもてなし広場」で開演前にスケート談義を聞かせていただいた。



さて、注目の本題、アイスショーについて。

3階に用意されていたカメラマン席から見下ろす、満席の観客は圧巻であった。

全てのスケーターに大きな拍手が送られ、羽生結弦さんの登場に観客のボルテージはマックスに。

それぞれが思いを込めて滑ったプログラムに観客の方々同様、私達取材陣も魅了されたのである。

爽やかな地元スケーターの演目で幕を開け、続いて4名のプロスケーターの演技。

それぞれ、個性が見事に表現されるプログラムを選択されていた。


私がカメラマンとして羽生結弦さんを撮影させていただくのは初めての経験。

いちスケートファンとして、観客席から現役時代に撮影させていただいたことはあるのだが、それとは段違いの緊張感。

そして、アイスショーのラストに感じた羽生さんの凄さについてどうしても語っておきたい。

いわゆる、周回と呼ばれる観客へのご挨拶。

1周目はこの辺り、2周目はこの辺りと目線を決めているように感じたのだ。

そして3周目。目線はついにカメラマン席に。

1つ1つのカメラに目線を下さっているように感じたのは私の思い込み?

いや、そうではないと思う。

そのお心配りに感服したのである。



ここからはアイスショーの後に開かれた、囲み取材について掘り下げる。


取材に応じて下さった、羽生結弦さん、鈴木明子さん、本田武史さん、本郷理華さん。

今回、新しいアイスリンクが開館したこと、このようなアイスショーが開催されみんなで滑ることができたこと、仙台の方々、仙台に集まって下さった方々に発信できたことがとても嬉しい。

4名がそう語り、会見がスタート。


本郷理華さん:🎶 Love never dies

仙台でスケートを始め、偉大な先輩がたくさんおり、先輩の背中を追いかけ頑張っていたが、リンクが閉鎖。拠点を名古屋に移したが、これからの選手はそういう思いをすることなく良い環境で練習ができることを願う。スケート人口が広がることにも期待する。

今回滑ったプログラムは、自分の中では挑戦のジャンルでお気に入り。



鈴木明子さん:🎶 月の光

仙台でリンクが一度閉鎖され、署名活動をした経験がある。

選手にとって練習環境が整うことは大切なこと。

大きなショーや試合に出てみたいという夢や目標が育ってくれたら嬉しい。

みなさんに、スケートを身近に感じて盛り上げていただきたい。

今回滑ったプログラムはだいぶ前のものだが、私自身大好きなもの。

落ち込んでいる時に空を見て「ああ、月が綺麗だな」と励まされることがある。

人々の心を照らし、穏やかな気持ちなってもらえたらという気持ちを込めた。



羽生結弦さん:🎶 春よ、来い

仙台のリンクで練習し続ける中で世界のトップを狙っていくことになると、もっと恵まれた環境に行かざるを得ないということが僕にもあり、そういうことがあると故郷への思い、家族や仲間への思い、いろんなことがワーッてなる日があり、好きな場所で好きな仲間、好きな先生と一緒にずっとできたらいいなということは思った。

「始まり」ということが1つのテーマでもあり、自分にとっては始まりの季節は春というイメージで今回のプログラムを選曲。

今日一緒に滑ったスケーター、見に来て下さった方々が季節だけでなく、これがきっかけで何かが始まったり、何か一歩進むことができたらという思いと祈りを込めた。

個人的には本田さんの「River Dance」がめちゃくちゃ熱かった!



本田武史さん:🎶 River Dance

これだけの素晴らしい会場。

今後、練習だけでなく競技会などを通して、スケートを見にくる方や新たにスケートをやりたいと思える環境づくりが一歩進んだと思う。

「River Dance」を選曲した理由は特になかったが、今のルールだと難しいステップがあったり、ちょっと異色な時代のプログラム。

曲的にも盛り上がるし、自分の気持ちも盛り上げたかった。



...今後について羽生さんが語ったこと...

体が動くうちは全力で、全身全霊で滑り続けたい。

後輩に背中を見せるとか、フィギュアスケートの可能性を切り開くとかは関係なく、ただひたすら自分が目指しているものや新しいもの、理想、そういったものを常にアップデートしながら良いものを日本や世界に発信していきたい。



※開館記念セレモニー、アイスショー「The First Skate」、囲み取材の写真はポートフォリオに掲載しています。

ぜひ、ご覧下さい。


写真&文章:Kasumi Nabikawa



 
 
 
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